ピアノ教室って高いんですかね?先日、二人のお子さんをピアノ教室に通わせている友達が、ピアノも買わなきゃならないしピアノ教室はやっぱり高いねって言ってたんですよ。
確かに昔からピアノ教室は高いという意見が多くて、逆に言うと「高いから習わせたくない」っていう親も少なくないんだよね。
だけど本当に高いんでしょうか?色んなものの値段が上がっていて、他の習い事も決して安くないとは思うんですが?
そうだね。ピアノ教室に習うと、どうしてもピアノを買わなくてはならないということもあって、高いというイメージになるんだろうけど、他の習い事も月謝以外にかかるお金もあるから、ちょっと調べてみよう。
ピアノ教室の月謝ってどのくらい?
ヤマハ音楽教室やカワイ音楽教室、フリーで自宅教室を開いているピアノ教室など、大手から個人まで様々なピアノ教室がありますが、ピアノ教室の月謝はどのくらいの金額なのでしょう?
実はピアノ教室の月謝は大手でも個人でもそう差はなく、初心者で6,000円~7,000円くらいが平均的な月謝となっており、レベルが上がるに連れて月謝が上がる場合は、平均すると経験者で7,000円~12,000円と幅が出てきます。
このため、初心者から経験者までを加えた、ざっくりとした月謝の平均価格を出すとすると概ね7,500円くらいとなっています。
ただし、特にフリーの自宅個人ピアノ教室はピアノの先生によって月謝設定が自由に決めることができるため、初心者5,000円のピアノ教室もあれば、8,000円のピアノ教室もありますので、全ての教室に当てはまる値段ではありませんし、大手の音楽教室ですと月謝の他に管理費がかかることもあるため、初心者でも総額で8,000円くらいの支払いになることもあります。
そこに教材費や自宅で練習するためのピアノを買うとなると、どうしても高いと感じてしまうのかもしれません。
ピアノ教室の月謝は本当に高いのか?
さて、ピアノ教室の月謝は高いのかどうか?という話になると、例えば水泳や英語教室といった他の習い事に比べてみるとどうでしょう?
例えば水泳教室は週1回の未就学児で5,000円~8,000円。英語教室で6,000円~8,000円と、人気の習い事は概ね同じような金額帯になっています。
中にはダンス教室など週1回で3,000円程度の習い事もありますが、大勢でのレッスンの習い事ほど月謝は安くなる傾向にあるので、こういった習い事と比較すると確かに高いとは感じるかもしれませんが、実際のところ人気の習い事と比べてもピアノ教室の月謝は際立って高いとも言えないと思います。
また、フリーの自宅個人ピアノ教室ですと管理費がかからない教室も多く、そういった教室を選択することでヤマハ音楽教室よりも月々の支払いを抑えてレッスンすることができるので、月々の支出を減らすのであれば習うピアノ教室の選択肢を増やすということも大切な考え方になります。
なぜピアノ教室は高いと思われるのか?
一番の原因は、自宅に練習用のピアノを買わなくてはいけないことでしょう。これは他の習い事に比べても高額な買い物となり、電子ピアノでピアノのタッチに近いものを買うのであれば安くても15万円程度。生ピアノを購入するのなら、ヤマハアップライトピアノの安いものでも50万円程度。この金額もレッスン料と考えると、確かにピアノ教室は習い事としては高いというイメージが付くと思います。
しかし、もう少し詳しく計算してみると、例えば50万円のアップライトピアノを購入したとします。
子供がピアノ教室に通った場合、4歳くらいから始める子が一番多く、それから習い続ける平均期間は約6年と言われています。もし、6年間アップライトピアノを使い続けたと考えると、50万円÷72ヶ月間で毎月約7,000円をピアノに支払ったという計算になります。つまり単純に考えると、月謝に毎月7,000円のピアノ代が加算されるので、大手のヤマハ音楽教室に通うとなると、管理費と教材費も重なり、毎月の支払いは15,000円以上という計算になり、確かにそう考えるとピアノ教室は高いと感じるかもしれません。
しかし、これが15万円の電子ピアノを使い続けた場合は、毎月約2,000円程度という計算になりますので、月謝に2,000円くらいプラスされるだけと考えると、さほど高い買い物ではないように思える方も多いと思います。
しかし、アップライトピアノはこう考えると実は安くなる!
ただし、アップライトピアノなどの生ピアノは年々価格が高騰しており、中古になっても値崩れがしにくい楽器となってきています。もし仮に子供が6年で辞めてピアノを買取に出した場合、ある程度のお金が戻ってくる計算になりますから、それがもし15万円だったとすると、35万円÷72ヶ月間で毎月約4,800円の計算になります。
それと、電子ピアノで練習し続ける子供よりも、やはり生のピアノの音で練習を続けた子供のほうが圧倒的に演奏力に差が出るため、実際のところ生のピアノを持っている家の子供のほうが気持ちよくピアノを弾けるのでピアノのレッスンが長続きする傾向があります。また、仮に辞めてからも趣味で弾き続ける事が多いのが生のピアノの魅力ですので、6年で計算するのではなく、10年、15年で計算していくと、50万円のピアノの価格は電子ピアノ以下の価格になります。
そういう考え方に切り替えていくと、ピアノを買ったとしてもピアノ教室は一概に高いとはいえない、という考え方もできると思います。
他の習い事も月謝以外でお金がかることが多い
ピアノ教室はピアノの値段が大きなネックとなりますが、実際のところ他の習い事も決して月謝以外にお金がかからないというわけではありません。
英語教室や教材やイベントでお金がかかりますし、水泳教室は水着や指定グッズの購入、ダンス教室は衣装に靴と発表会の割当チケット代など、どの習い事も月謝の他に毎年2万円~5万円ほどかかるため、これが6年習い続けたとしたら、15万や20万円ほど月謝以外にお金がかかる計算になります。しかもピアノと違って、これらの物は消耗品ですので10年20年と使い続けられるものではありません。
そう考えていくと、耐久年数が50年以上と言われる生のピアノを買うことは、孫の代にも使え、価格高騰により値崩れもしにくいので、一生、形に残る財産を手に入れることができます。
「ピアノ教室は高い」という考え方は、様々な物の値段が上がった現代では、少々、時代から遅れた考え方なのかもしれません。