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ホントのところ

ピアノを習うにはグループレッスンと個人レッスンどっちから始める?

子供にピアノを習わせたい場合、まずはヤマハ音楽教室の幼児科などのグループレッスンからスタートする場合と、最初から個人レッスンに通う場合の2種類が考えられます。特にピアノを始めるに適した年齢と言われる4,5歳ですと、グループレッスンからでも個人レッスンからでもどちらの選択肢も選ぶことができるので悩みどころだと思います。
果たして、グループレッスンと個人レッスン、どちらから始めた方がベストなのでしょう。

ピアノを習うにはグループレッスンと個人レッスンどっちから始める?
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さっちゃん

2歳や3歳くらいの子供でしたらリトミックなどの低年齢向けグループレッスンから音楽を習い出す人が多いと思いますが、4歳になると、やっぱり個人レッスンの方が上達が早いんでしょうか。

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タカさん

マンツーマンの個人レッスンの方が上達が早いと思いがちだけど、4歳5歳だとマンツーマンにストレスを感じる子供も多いし、グループレッスンだからこそ大きく伸ばせるの能力も沢山あるから、個人レッスンと決めつけられないと思うよ。

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さっちゃん

グループレッスンだからこそ伸ばせる能力にはどんなものがあるのでしょう?

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タカさん

例えば個人レッスンではできない、他の子供の演奏を聴いたり、一緒に弾いたりすることで身につく能力があるんだけど、個人レッスンと比較しながら選び方を解説するね。

4・5歳はピアノ個人レッスンよりグループレッスンを勧められる

ヤマハ音楽教室ですと、保護者の強い希望や将来性を見据えてのとき以外は、5歳以下の場合、グループレッスンからのスタートを勧められますし、ピアノ個人レッスンの先生の中でも、まずはヤマハのグループレッスンを受けてから来てくださいと言う先生がいるくらい、5歳までのグループレッスンは重要視されます。

ただし、もちろん4歳や早い子になると3歳からピアノ個人レッスンに通う子供もいますし、特に問題なくスムーズに上達していく子供もいます。

グループレッスンからスタートすることと、個人レッスンからスタートすることに、どういった違いがあるのでしょうか。

みんなと楽器を弾くグループレッスンのメリット

グループレッスン最大のメリットは、お友達と一緒にレッスンに参加できるという点です。

どんなに家では歌ったり踊ったり弾いたりが大好きでも、いざ教室に行ってレッスンとなると引っ込み思案となってしまいレッスンにならないという子供も少なくありません。ましてや個人レッスンのように自分以外は大人だけという環境は子供によっては体験したことのないストレスとなることもあり、レッスンに馴染むまでに時間がかかる場合もあります。
そういった点を考えると、同年代の子供達と一緒にグループレッスンをしたほうが、子供同士いる安心感で早く教室の雰囲気に馴染めるというメリットがあります。
また、他の子供の演奏を聞いたり、一緒に弾いたりすることで、他人の演奏を聴きながら耳とリズム感を育てることができ、同じ曲をみんなで完成させる達成感の素晴らしさや協調性を学ぶこともできます。

グループレッスンは他の子供にも先生が気を配らなくてはいけないから、個人レッスンのように集中して上達ができないのでは?と思う保護者の方も多いようですが、子供の五感の吸収力は素晴らしいものがありますので周りの子供達の演奏や行動を見聞きするだけでも大きな成長を遂げていきます。

ただ、誰でもグループレッスンが良いかというと、そうとも言い切れない面もあり、人見知りが激しかったり、他の子供達といると落ち着きがなくなってしまうといった子供の中には、個人レッスンのほうが成長を促せるケースもあります。

個人レッスンでもグループレッスン同等のメリットを与えられる先生

毎年、1,000人近い子どもたちの演奏を聴いてきた上で、正直に申し上げますと、4歳からヤマハ音楽教室に通い幼児科を修了した生徒たちの演奏と、4歳から2年間、個人レッスンに通った生徒の演奏を比べると、タッチ感・リズム感・演奏に込められた感情を表現した演奏ができているのは、グループレッスンである幼児科を終了した生徒たちのほうが平均以上の演奏ができていることが多いです。
これは、あくまで割合的な話であり、全員がそうだということではありません。ただ、総合的に見ていくと、グループレッスンで身につく能力は計り知れないものがあります。

しかしながら、個人レッスンの生徒でも、グループレッスンの生徒と同じ、またはそれ以上の演奏力を身に着けている生徒もいます。なぜ、個人レッスンでグループレッスンと同じような能力を身につけることができているかというと、個人レッスンでもグループレッスンと同等の能力を与えられるレッスンができる先生がいるということです。
本来ですと個人レッスンでは先生とのマンツーマンですので、他の子供の演奏を聞いたり、一緒に目標に向かって進んだり、一緒に演奏したりという機会がほとんど無くなってしまうのですが、先生の中にはこれらの機会を先生自らがレッスンの中で演出し、子供と先生の関わりを超えた、人と人との関わりである信頼関係を築き上げることで、グループレッスンを超えたレッスンをおこなっている先生もいます。

ピアノのレッスンに何を求めるかで選択肢が決まってくる

さて、グループレッスン、個人レッスン、どちらを選ぶべきかというお話ですが、子供の特性やレッスンに何を求めるかによって異なってくると思います。
基本的にはグループレッスンに通うことが無難ではあるのですが、そのグループレッスンに通っても馴染めない子供というのは少なからずいます。そんなとき、無理に通い続けるのではなく、個人のピアノ教室に移籍するのも一つの方法で、そういった柔軟な選択肢として個人レッスンを考えるということができます。
また、グループレッスンは全員が同じテキスト、決められたカリキュラムで進むので、全員が平均的に万遍なく音楽と楽器演奏に関わるスキルを身に着けていくことができます。ただ、反面、決められたカリキュラムなので、子供の個性に応じて柔軟に対応できるかというと人数が多いクラスほど難しく、子供の個性を重要視したいのであれば、柔軟に子供に合わせてカリキュラムを変化できる先生のピアノ個人レッスンに通ったほうが良い場合もあります。
また、個人レッスンは、先生が持つ指導方針が色濃く反映されたレッスンですので、先生の指導方針や考え方が保護者の考え方や子供の個性に合ったものであれば、最初からその先生に習うというのも良いと思います。

また個人レッスンの先生の中には、子供の心理状態を読み解いて、生徒1人だけで成長するのではなく先生が一緒になって成長することを目的とすることが非常に上手い先生もいて、こういった先生からはグループレッスンと同じような協調性や目標を達成する力などの、大人になってからも必要とされるスキルを得ることができます。

グループレッスンか?個人レッスンか?は、どちらもメリットに違いがあり、先生によっても異なります。
むしろ、もし子供に適していなければ別な道もあるという選択肢として考えたほうが、ベストなピアノレッスンを選択できるのかもしれません。

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タカさん

タカさん

音楽教室を笑顔にする達人

元大手楽器店ヤマハ音楽教室の統括マネージャーを担当。13年間で10,000人の生徒を集め、現在は一般社団法人全国個人音楽教室生徒募集支援協会理事長として全国のピアノ教室・音楽教室の生徒募集支援を行い会員数1500名を超える。

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