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要注意ピアノ教室の先生はSNSの返信・投稿で見分ける

要注意ピアノ講師はSNSの返信・投稿で見分けられる-ONFAN

ピアノ教室に通い始めて20年以上になりますが、これまで習った先生は3人だけです。引っ越しや進学のタイミングで変わることはあっても、生徒というのは基本的に自分の先生としか接しません。「良い先生」「ちょっと気になる先生」を見比べる機会が、そもそもほとんどないのです。

そのことに気づいたのは、大人になってSNSで多くのピアノの先生の発信を目にするようになってからです。同じ「ピアノの先生」でも、投稿の内容や言葉の使い方がこれほど違うのかと、正直驚きました。そして同時に思ったのです。「もしこの発信を見ていたら、最初の先生選びは変わっていたかもしれない」と。

ピアノ教室を選ぶとき、多くの保護者が参考にするのは教室の公式ホームページと体験レッスンの印象です。ところが公式HPはあくまで「見せたい自分」を整えた情報に過ぎません。SNSの投稿、とりわけ他者へのコメントやリアクションには、そういった「整え」が入りにくい分、書いた人の本音の考え方や感情が出やすいツールと言えそうです。普段は穏やかな投稿をしている先生でも、批判を受けたときや感情的になったとき、思わず本音が出てしまうことは珍しくありません。

この記事では、ピアノの先生のSNS投稿を読み解く際に注目すべき6つのポイントを整理します。特定のアカウントや教室を評価するものではなく、あくまで保護者が自分で判断するための「読み方」として参考にしてください。


「なぜピアノ教室の体験レッスン前にSNSを確認すべきなのか」

なぜピアノ教室の体験レッスン前にSNSを確認すべきなのか-ONFAN

ピアノの先生を含む音楽教室の先生が、X(旧Twitter)やInstagramで日常的に情報発信するケースは、今では珍しくありません。

公式ホームページとSNSの一番大きな違いは「どれだけ手を加えているか」です。HPは公開前に何度も見直しが入り、伝えたいことだけが載ります。対してSNSの投稿、特に他者へのコメントや反応は、多くの場合その場の気持ちで書かれます。結果として、普段の考え方や人との接し方がHPよりも正直に出やすいと考えられます。

体験レッスンは多くの場合30〜60分程度です。その短い時間だけで先生の人柄をすべて見極めるのには限界があります。事前にSNSを確認することは、体験レッスンで見えてくるものを補う手段として役に立つと言えそうです。


「メイン投稿より、コメントや反応に注目する」

メイン投稿より、コメントや反応に注目する-ONFAN

ピアノの先生がSNSで発信する内容は、大きく2種類に分けられます。自分で作った投稿と、他の人の投稿への反応です。Xではリポストや引用リポスト、Instagramではコメントやシェアといった呼び方になりますが、いずれも「その場で思わず書いてしまう反応」という点では同じです。

自分で作った投稿には、多くの場合「こう見られたい」という意図が入っています。教育への想いやレッスンの様子など、言葉を選んで書かれていることが多いと言えます。

一方、他者への返信やコメントは、反射的に出てくる言葉です。批判を受けたときの返し方、他の人の意見に同意または反論するときの言葉の選び方——これらには、その先生の本音の考え方と人への接し方が比較的ストレートに出てくると考えられます。

SNSを確認するときは、まずメイン投稿で基本的なスタンスをつかんだ上で、コメント欄や他者へのリアクションを別で確認する、という2段階で見るのが実用的です。メインの投稿とコメントでトーンのズレが大きい場合、それ自体が一つの判断材料になり得ます。


「文章の書き方が気になる先生は要注意」

見落とされがちな観点ですが、SNS投稿の文章そのものの質にも注目する価値があります。

具体的には、誤字脱字の多さ、句読点がほぼない、文章の意味が通りにくいといったケースです。

先生の中には「言葉や文章の上手い下手は、音楽の指導とは関係ない」という意見もあります。確かに演奏技術と文章力は別の能力です。ただ、子どもに音楽を教えるという行為は、弾き方を見せるだけでなく「なぜそう弾くのか」「どこをどう直せばよいのか」を子どもにわかるように言葉で伝える力を必要とします。物事を言葉で整理して子どもに伝える力は、指導の質とは無関係とは言えません。

もう一点、見落とされがちな観点があります。話し言葉は自然にできても、文章を書く基本的なルール——句読点の使い方、段落の区切り方、敬語の使い分けなど——は、学校教育を通じて身につく社会的な常識の一部です。対面での会話では問題なく見えても、文章になると途端に崩れる場合、学校で学ぶべき基本的なことが定着していない可能性も否定できません。

ピアノの先生は音楽を教えるだけの存在ではなく、子どもにとって「大人のふるまい」を間近で見る機会でもあります。音楽とは直接関係のない部分も含めて、その先生が社会的な常識を持っているかどうかは、子どもの教育環境を考える上で無視できない要素と言えそうです。

また、感情的になったときの文章の変化にも注目してみてください。普段は丁寧な文章を書いている先生でも、批判を受けたときの返信が攻撃的な言葉に変わるケースがあります。子どもがレッスンで行き詰まったとき、同じような反応が出る可能性はゼロではないと考えられます。


「生徒・保護者への批判投稿が示すもの」

生徒・保護者への批判投稿が示すもの-ONFAN

SNS上で生徒や保護者について愚痴や批判を書く先生は一定数います。なかには匿名性を上げるために表のアカウントとは別に裏アカウントを作り、実名では書けない生徒への不満を書き続けるケースも少なくありません。匿名だからといって、そこに書かれた内容はその人の本音です。

個人が特定できない書き方であっても、その行為自体が「生徒や保護者との信頼関係をどう考えているか」を示していると考えられます。

ピアノの先生を含む個人事業主には、医師・弁護士・税理士のように職業上の守秘義務を定めた法律は存在しません。したがって、SNSに生徒に関する内容を書いたとしても、それだけで直ちに法律違反とはなりません。ただし、生徒が特定できる形で個人情報を公開した場合には個人情報保護法上の問題が生じる可能性があります。また、音楽教室と業務委託契約を結んでいる先生については、契約書に守秘義務の条件が含まれているケースもあります。自宅で個人教室を開いている先生の場合、こうした縛りもないことが多く、保護者の側から見れば「誰も止める仕組みがない」という状況とも言えそうです。

さらに注目したいのは「何を批判しているか」よりも「どう批判しているか」という点です。たとえば「今日の生徒、全然練習してきてなかった」という投稿は、原因を生徒のせいにしています。「どうすれば練習してきてくれるか」という、先生としての改善の視点が抜けています。こうした投稿が目立つ先生は、レッスンでも同じ接し方をしている可能性があると言えそうです。


「他アカウントへの批判から指導スタイルを読む」

他のアカウントへの批判投稿は、相手が誰かによって意味が変わります。業界の問題点への疑問提起や、間違った情報の指摘は、必ずしも問題があるとは言えません。

注目すべきは、批判の「やり方」が自己中心的かどうかという点です。

自己中心的な批判に見られる典型的なパターンとして、「自分と違う指導法をひと言で全否定する」「相手の状況を考えずに断言で否定する」「否定するだけで、代わりの案を出さない」といった発言スタイルが挙げられます。

この考え方のクセは、レッスン場面でも出てくる可能性があります。子どもの演奏に対して「なぜできないのか」を追い詰める教え方は、「どうすればできるようになるか」を一緒に考える教え方とは根本的に違います。SNS上で他の人の意見に対して自分の正しさを一方的に押しつける発言が目立つ先生は、レッスンでも似たような接し方をしている可能性があると言えそうです。

これは断言できるものではありませんが、体験レッスンで先生の言葉の使い方や子どもへの関わり方を観察するときの「仮説」として使える視点です。


「政治・思想的な発信が多い先生のリスク」

先生が政治的・思想的な発信をすること自体は個人の表現の自由であり、その内容の良し悪しを論じる立場にはありません。

ただし、保護者の立場から見た「レッスンへの影響」という観点は切り分けて考える必要があります。

週1回のレッスンに通う子どもが、音楽とは関係のない政治的な意見を繰り返し聞かされる状況が生まれた場合、それが子どもにとって居心地のよい学習環境かどうかという問いが生まれます。特に価値観がまだ固まっていない小学生〜中学生にとって、ピアノの先生は一定の影響力を持つ存在です。

SNSでの政治・思想的な発信の多さと、その言葉の強さ(攻撃的かどうか、特定の立場だけが正しいと断言しているかどうか)は、「この先生に子どもを預けたとき、何を伝えられるか」を考える際の参考情報になり得ます。


ピアノ教室を選ぶことは、音楽を習う場所を選ぶことであると同時に、子どもの成長に関わる大人を選ぶことでもあります。SNSを確認する目的は「粗探し」ではありません。-ONFAN

ピアノ教室を選ぶことは、音楽を習う場所を選ぶことであると同時に、子どもの成長に関わる大人を選ぶことでもあります。SNSを確認する目的は「粗探し」ではありません。公式HPだけでは見えにくい先生の考え方・人への接し方・言葉の使い方を把握し、体験レッスンで見たことをより深く読み解くための材料にする——それだけで十分に役立つはずです。

確認の順序としては、まずメイン投稿で基本的なスタンスをつかみ、次にコメント欄やリアクションで本音の反応パターンを確認する、という2段階が実用的と言えそうです。


【参考情報】

  • 総務省「令和5年版 情報通信白書」
  • FREENANCE MAG「フリーランスこそ知っておくべき秘密保持契約」(弁護士監修)
  • 記事を書いたライター
  • ライターの新着記事
InouAyu

InouAyu

ベテラン生徒

フリーライターとして各Webメディアで執筆中。 4歳から音楽教室に通い続け、生徒歴20年を超えるベテラン音楽教室生徒の視点でONFAN.で記事を執筆。

  1. 要注意ピアノ教室の先生はSNSの返信・投稿で見分ける

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